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苫米地理論 宇宙の形式定義その2

 

前回宇宙の概念は包摂半順序という説明をしました。

 

今回は束という数理モデルで宇宙の定義を拡張します。

 

順序集合において、任意の二つの要素をとりだして、共通の上位にあるものをUpper Bound、日本語で上界といいます。そしてUpper Boundの内で最も下位にあるものをLUB(Least Upper Bound)最小上界といいます。

 

<犬、猫、動物>という半順序集合があったとき、犬と猫の任意の二つの上位概念は動物です。

 

ですからこの場合は動物がUpper Boundであり、LUBとなります。

 

反対に任意のふたつの要素をとりだして、共通の下位にあるものをLower Bound、日本語で下界といいます。そしてLower Boundの内で最も上位にあるものをGLB(Greatest Lower Bound)最大下界といいます。

 

<シュナウザー、犬、ペット>という順序集合があったとき、情報量の大小で見て、ペットと犬の任意の二つの下位概念はシュナウザーですから、この場合、シュナウザーがLower Boundであり、GLBとなります。

 

このように順序集合もしくは半順序集合の内でLUBかGLBのどちらかもしくは両方が最低一つはある順序集合のことを、束といいます。

 

宇宙は包摂半順序集合であると定義しましたが、宇宙の概念にはLUBとGLBがありますので宇宙は包摂半順序束であると定義することができるということです。

 

シュナウザー